□「セイキロスさんとわたし」　no.10

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今回は本試験のための演習です。

まず下の演習を通して資料を作った上で、
その資料を見ながら「本試験対策演習アニメ」
に取り組んでみましょう！

■演習０

前回の復習の和文希訳です。
もしうまく言えない場合は前回分を見て確認してみましょう。

１．私=石碑になって、
気晴らしに文字を覗き込んでいる通りすがりの人に、
面と向かってよくわかるように自己紹介してあげましょう。

（内容は次のとおりです）

私は石碑です。

セイキロスさんが私をここに建ててくれました、

不滅の思い出の、長く生きのこる＜しるし＞として。

２．自己紹介が終わったら、うたを教えてあげましょう・・・

（内容は次のとおりです）

生きている限りは　輝いていて下さいね

あなたは決して決して　悲しんではだめですよ

僅かなんですから　生きている時間は

終りを時間は　求めているんですから

３．ついでに欠落した後書き部分も読んであげましょう。

（内容は次のとおりです）

セイキロス・・・

　　　生き・・・（以下欠）

Σεικιλοσ　ευτερ　

　　　　　ζη

■演習１

次の資料の拓本の絵を見て
（おなじみのクルシウスさん(1894)）
音のしるし以外の文章部分(13行)を
紙に書き出して見ましょう。
音のしるしは演習２で書き加えるので、
その分空けておきます。

(*)その際「Ωの特殊な形」「連字」
それから「ハート型のΦの丸」も写してみましょう。

(*)「連字」にする際には、
Μの縦棒をまっすぐに立てるとうまくいきます。

文字がすべて書き写せればＯＫです。

■演習２

演習１の資料に音のしるしを書き加えてみましょう。
しるしがすべて書き写せればＯＫです。

(*)音のしるしに関しては、
ΣはＣのようにかかれています。
書き写す際にはＣのままでいいでしょう。

(*)原資料や他の多くの資料に書かれている
「το　τελοσ」の「τε」の上の「Κ」も
（色違いなどにして）追加しておきましょう。

(*)横棒（−）、角棒（」）、点（.）について
振り返っておきましょう。
・ザックスさん(1953)は、
無印の音の長さを１とすると、
横棒（−）付きの音は２つ、
角棒（」）付きの音は３つ伸ばしています。
・また、おなじみのクルシウスさん(1894)は、
その解説でこれらのしるしの上に付いている点（.）を
「dynamischen Betonungs-Zeichen」
（動的な強調のしるし）として紹介しています。

■演習３

音のしるしを抜書きしてみましょう。
その際には、文章の切れ目で改行して、
繰り返されるパターンを確認してみましょう。

■演習４
ザックスさんの古代の音楽の概説書によると、
The rise of music in the ancient world : East and West
New York : W. W. Norton & company, Inc, 1943
ギリシアの声楽記譜法と現在の記譜法は、
このように関係づけられるということでした。

アルファベットを書く練習を兼ねて、
この３段重ねのアルファベットを手元の紙に書き出して、
その上にファ・ミ・レ・ド・シ・ラ・ソ・ファ・（ミ）と
書き添えて見ましょう。

ここでは高いファから低いファまでの１オクターブ（８音）に
ギリシア語のアルファベット（３×８＝２４字）が
収まっています。

(*)ザックスさん(1943)は
１行目を開放弦のまま弾くしるし、
２・３行目を弦を押さえて半音高くして弾くしるし、
としていたのでした。

(*)上の概説書の元になった
同じザックスさんの論文を見ると、
"Die Griechische Gesangsnotenschrift,"
in Zeitschrift fur Musikwissenschaft 7 (1925), pp.1-5
このザックスさんのシステムは、
３世紀のアリュピオス(αλυπιοσ)の楽譜システムを
指使い譜として読んだもののようです。

■演習５

演習４の３段重ねのアルファベットのうち、
今回使われているものを丸で囲んでみましょう。

(*)「ゼータ,イオータ,カッパ」
「オミークロン,シーグマ,ピー,キー,ガンマ」
といったものが使われていました。
実際の音高と一緒に覚えてしまいましょう。

■本試験対策演習アニメ

では、総まとめを兼ねて、
上の演習で使った資料を準備の上、
「本試験対策演習アニメ（音声付き）」を
やってみましょう。

１．赤い文字で登場人物が原文を試訳します。
赤い文字の試訳が出てきたら、
それをギリシア語で言ってみましょう！

２．アニメの中で登場人物がいくつか質問します。
手元の資料を確認して答えてみましょう！

(*)長さは約１０分・・・
(*)一時停止はwin:右クリック,mac:ctrl+クリックの上、
　 「再生」のチェックをはずします・・・
　　チェックを入れなおすと再開します。
(*)音楽は一時停止しないようです・・・
(*)繰り返しはwin:F5またはctrl+r,mac:cmd+r・・・
(*)もしも画面が表示されない場合は、
こちらから「Flash Player」の
インストール（取り付け）をお願いします。

■本試験までに
今回の演習をクリアしておきましょう！

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